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会内においても大きな協力態勢をつくり上げて行くことが確認された。この献体推進議員連盟設立に関する資料ならびにコメントを以下に掲載する。

 

国会議員宛文書

 

昭和58年9月19日
○○○○殿
献体推進議員連盟
設立発起人代表 竹内黎一

 

献体推進議員連盟設立総会開催ご案内
ならびにご加入のお願いについて

 

拝啓 益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
諸先生方におかれましては,国民の医療及び医学・歯学教育の向上にご尽力賜わり、衷心より敬意を表します。
「献体」とは、あらかじめ自分の意志で大学へ登録し、死亡すれば、大学へ遺体を提供することをいいます。献体登録者の総数は全国でかなりの数に達しておりますが、学生数の増加にともない、実習用の遺体が大変不足しており,必要な遺体数を確保するためには、献体登録者の一層の増加が望まれております。
一方、学生にとって「人体解剖学実習」は非常に大きい精神的影響を受けるものであります。「人類の未来のために自分のからだを使って勉強してほしい」という願いのこもった遺体に接して学生は献体者の心情にふれ、この期待に応えなければならないという厳粛な責任感と自覚が生まれております。
献体は「最後のボランティア活動」とも呼ばれ、欧米先進国では日常の行為として受けとめられていますが、残念ながら日本ではまだまだ誤解や偏見があり、より一層の社会に対する啓蒙が必要と思われます。
先般の「医学及び歯学教育のための献体に関する法律」制定を機会に本議員連盟は,医・歯学の教育のための献体に関し、国会議員並びに国民の間の深い理解を得られるよう努力するとともに献体運動を推進し、医・歯学の向上、並びに教育を通じて「医の倫理」の涵養に寄与したいと考えるものであります。
諸先生方におかれましては、献体運動の推進に対しまして是非とも絶大のご理解を賜りまして、議員連盟に積極的にご加入いただくと共に、設立総会にご出席いただきたく、ご案内かたがたお願い申し上げる次第でございます。

 

敬具

 

1.開催日時 昭和58年9月28日(水)正午〜1時
2.開催場所 衆議員第2議員会館第4会議室
◎なお、諸準備のため、別紙によりご出席についてご回答いただきたくお願い申し上げます。

 

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献体推進議員連盟設立総会に
出・欠席します(いずれかに○印をつけて下さい)
議員氏名

 

献体推進議員連盟規約

 

(名称)
第1条 本議員連盟は、献体推進議員連盟と称する。
(目的)

 

第2条 本議員連盟は、医学および歯学の教育のための献体に関し、国民の間の深い理解を得られるよう努力するとともに、献体運動を推進し、医学および歯学の向上、並びに教育を通じて、「医の倫理」の涵養に寄与することを目的とする。

 

(事業)
第3条 本議員連盟は前条の目的を達成するため、次の事業を行う。
1) 献体に関する理解を得るために必要な、啓蒙運動並びに資料の作成
2) 献体運動諸団体との交流と相互協力
3)研究会・講演会等の開催
4)その他必要な事業

 

(構成)
第4条 本議員連盟は第2条の目的に賛同する以下の会員をもって構成する。
1)正会員:献体登録をした国会議員
2)準会員:本連盟の趣旨に賛同した未登録の国会議員
3)特別会員:正会員のうち前・元議員

 

 

 

 

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